出雲大社と足立美術館

ご本殿の檜皮葺大屋根葺き替え工事が完成したとの事で、出雲大社にお参りしました。
勿論、縁結びとは何の関係も無く、奈良と同様に「古事記」に所縁のある大社に、お参りしたかったのです。
ところが、現在は平成25年完工予定の大遷宮工事たけなわで、肝心な建物は足場やシートに覆われ、ゆっくりと参拝できる雰囲気では無く、ガッカリしました。久し振りの夫婦バスツアーもさんざんかと思っていたら、ついでに行ったつもりの足立美術館に感激。とても良い旅行になりました。
庭園が良い美術館、という程度の認識しかなかったのですが、特に私の好きな日本画の収蔵品には驚きの一語です。その量と質の素晴らしさ、とりわけ横山大観画伯のコレクションには驚きました。
今までは二三点づつしか観られなかった画伯の作品を、一挙に十六点も拝見できるとはーーーーー。
残念ながら今回は展示されていなかったのですが、教科書でしか見たことの無い「無我」が、当館に収蔵されているのです。私が知っている殆ど全ての日本画家の作品を、鑑賞することができました。
そこで不思議だったのは、同時代に活躍し大観とも親交の深かった、下村観山の作品が無かった事です。
次に訪れた時には是非展示してもらって、菱田春草と共に往時の三大名家の作品を一堂に鑑賞する、幸せを味わわせて欲しいと強く思いました。
そして魯山人の陶器や書画の作品も数多く展示されていて、正に息を呑む思いでした。
勿論庭園の素晴らしさ、手入れの行き届いた見事さには、ただただ見とれるばかりで筆舌に尽くせません。
機会があれば、皆様にも是非お訪ね頂きたいと、お薦めする次第です。玉造温泉に一泊されて、平成の
大遷宮が完工したばかりの、出雲大社参拝をかねた旅行は、いかがでしょうか。
景山 浩道

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