先日 家族で大阪の本町にあります「綿業会館」というところへ遊びに行きました。
実は、十数年前私が結婚式をさせていただいた思い出の場所なんです。
昨年内装資材の展示会でうかがった時に、懐かしくて受付にご挨拶に伺ったら、現在登録有形文化財指定をうけ一般の見学は月一度の見学会のみになっていることを教えていただきました。
網入耐火ガラスのおかげで大阪空襲にもびくともせず、建設当時そのままの姿を見せてくれている趣のある建物。
せっかくなので、父母や子供も一緒に参加させていただくことにしました。
綿業会館は昭和6年(今の大阪城と同い年)に綿業倶楽部会館として建てられた建物で、各国からの来賓や会員が好きな部屋を選べるように、いろんなスタイルの部屋があります。
どの部屋もとってもクラシカルな雰囲気が素敵です。
置かれた家具もみなそれぞれのスタイルにあわせて誂えられたすばらしいもの。
歴史で見聞きしたような方々や各国の要人が国際会議の場などに利用されたのもわかります。
イギリスルネサンス初期ジャコビアンスタイルの談話室の豪華なタイルタペストリ
階段の手摺もこんなにおしゃれ
アンピールスタイルの鏡の間(会議室)
床の大理石にアンモナイトが・・。
クイーン・アンスタイルの貴賓室。家具がすばらしかったです。
※綿業倶楽部のHPに各お部屋の写真がありますので、ぜひそちらをご覧ください。
また、私が今回とっても気になって見ていたのは冷暖房設備。
現代の冷暖房といえば・・もちろんエアコン。(エコポイント対象にもなってるぐらいですから)
さて、昭和のはじめの冷暖房といえば、なにが思いつきますか?
さすがにその時代に生まれていなかった私たちにはぴんときません。
打ち水?うちわ?火鉢?いろり?ゆたんぽ?
扇風機ってもうあったんやろか・・?
冷蔵庫は氷のやつ???
こたつって電気のじゃなかったのかな?
なにをあほなことを・・とおっしゃってるその頃を覚えておられる皆様、すみません。
こちらの建物には今でも通用するような空調を、しかも景観を損なうことなく、むしろおしゃれに配しているのです。
設計した渡辺氏はいずれ今のような空調設備が整うことを予測し、建物内に余裕のある大きいダクトを配し、冷暖房設備の設置スペースもつくりました。
当時は井戸水による冷風送風設備を設置していました。
各部屋の送風口は室内のインテリアと同化し、そのカバーすらオブジェのようです。
談話室のダクトカバー
鏡の間のダクトカバー・・(照明の上の飾り部分ですよ)
貴賓室のダクトカバー・・まるで額のようです
現在の私たちのリフォームデザインにおいても、このような機能的なおしゃれが出来るように常に工夫していかなくちゃ!と思いを新たにしてまいりました。
ちなみに、この見学会にはコース料理のランチ付もございまして・・。
私がここで結婚式をさせていただいたのも、この建物の魅力にくわえて、お料理がおいしいということがございまして・・。
はい。
しっかりといただいてまいりました。
スタッフはもう当時とはすっかり入れ替わっておられるそうですが、あいかわらずとても上品でおいしいお料理でございました。
6ヶ月前の1日から予約受付されておられますので、ご興味のある方はぜひ足をはこんでいただいて、ゆったりとした上質のひと時をお過ごしくださいませ。
私も今度は主人と二人でうかがいたいなと思っております。。
設計部 南
エコライフに関するブログはコチラ♪
リフォーム工事中のブログはコチラ!